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2012年2月 8日 (水)

「春告げ坂 小石川診療記」 安住洋子著 新潮社

仕える藩の汚職を告発して腹を切った武士の息子が心優しい養父母に育てられたあと、小石川の養生所の医師となり、周囲の心強い人々に支えられながら成長していく話。爽やかな読後感を与えてくれた。人間の善意を信じたくなる筋立てである。

話がうますぎるという感想も持った。

読み終えた日の日経朝刊に掲載された「卑小な人間の偉大なる精神」と題された丸山健二の評論を読み、余計にそう感じたのかもしれない。「この国の人々は、あまりに子ども染みた、憧れいっぱい夢いっぱいのナルシシズム一辺倒の作品をよしとして、読み、書き、、編んでいるのか・・・・」という丸山健二の言葉にこの小説が当てはまるのかどうか、この小説を読んでいい気持ちになっている読者としての私は正しい審美眼を持って読んでいるのだろうか、等々。まあ当座のところは自分の感じかたを信じるしかないと割りきっておくこととする。いずれこういう大きな事を言う丸山健二の著作も読んでみなければいけないなと思う。

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